『アクアマン/失われた王国』
原題:Aquaman and the Lost Kingdom
2023年製作/アメリカ映画/上映時間:124分/G/2024年1月12日日本公開
監督:ジェームズ・ワン
出演:ジェイソン・モモア
アンバー・ハード ほか
海底王国アトランティスの末裔(まつえい)であるアクアマンが主人公のアクション『アクアマン』(2019)の続編です。
監督を手掛けるのは『ソウ』、『インシディアス』シリーズなどに携わってきたジェームズ・ワン。
あらすじ
はるか昔、世界を滅亡させるパワーを持つ悪しき力、ブラック・トライデントと共に、ある王国が海底の奥深くに封印された。しかし邪悪な力が現代に解き放たれ、海底のみならず陸上の人間の世界をも滅ぼそうとする。危機を前に、海底王国アトランティスの王であるアクアマン(ジェイソン・モモア)が、強大な敵を相手に仲間たちと立ち上がる。
(シネマトゥデイより)
DCコミックスのヒーロー・アクアマンを主人公に、世界存亡の危機に立ち向かう姿が描かれるアドベンチャー映画です。
2013年の『マン・オブ・スティール』から始まったDCエクステンデッド・ユニバース、最後の作品になります。
前作も配信で鑑賞しましたが、面白くなく3日で忘れてしまいました。
・・・はたして続編は?
ヘンテコポリコレが無かったところは評価できますが、1作目の更に上を行くつまらなさ。
これがDCエクステンデッド・ユニバース最後の映画と言うことで、ほかのジャスティス・リーグのメンバーが出てくるのを期待したのですが、誰も出てきません。
ワンダーウーマンの最後の勇士・・・観たかった。
ジョニー・デップとの泥沼裁判に敗訴し、すっかり悪女イメージがついてしまい、出演シーンが大幅にカットされたと聞いていたアクアマンの奥方を演じたアンバー・ハード。
思ったより出演シーンは多かったと思います。
・・・ですが、あの裁判の映像(Netflixで観れます)を観た後ですと、落ち着いて観れなかった。
オープニングのシーンでアクアマンが海賊をぶっ飛ばすところから始まるのですが、アンバー・ハードの意見が取り入れられちゃったんじゃと思ってしまいました。
海賊(パイレーツ)と言えば・・・ピッツバーグですね。(違う!)
敵キャラのデザインや海底戦艦など、昭和レトロ感漂う、何とも言えないものになっておりました。
「なんとか砲、発射!」と言って何か発射するのですが、「波○砲?」と思ってしまいました。
敵ボスとのバトルは劣化版『スター・ウォーズ』のようでした。
あと、ヒーローはゴキブリ食べません。
子どもさんがマネしたら大変でしょ?
失われた王国のデザインはそれなりでしたが、私たち日本人は50年以上前、「ウルトラセブン」という作品で「ノンマルトの使者」というエピソードを観ているので、驚きも何も無し。
ただ、クジラが登場したとき、『アバター』2作目の悪夢が甦り、また日本の漁船が登場するのではと思いましたが、それは無くホッとしました。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)を追随しようと始まったDCエクステンデッド・ユニバース。
最後の最後で『ダークナイト』(2008)の呪縛から解放され、ノー天気で単純明快な明るい映画になっていたところだけ良かったかな?
『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』の記録的低評価とジェームズ・ガン指導により新たに始まるDCユニバースは早くも暗雲立ちこめ感があります。(『ジョーカー』はDCエクステンデッド・ユニバースに含まれませんが)
アメリカ人も日本人も、少しヒーロー系作品に飽きてきているのは事実だと思います。(あれだけライダー愛があった庵野監督ですら、あの映画でしたし)
本当のヒーロー(英雄)は『アラバマ物語』のグレゴリー・ペックや『十二人の怒れる男』のヘンリー・フォンダのような人物・・・みたいな映画が観たいですね、個人的には。
日本版予告編